感謝している人や好きな人に説明したいときには
誰かにお世話になって、助かって、うれしくて、
でもせっかくの手間がふいになるような決断をする。
そんなことがあります。
こちらが相談したり尋ねたことに、
相手が丁寧に答えてくれたり調べてくれたり、
さらには誰かを紹介してくれたり。
だけど色々検討していくうちに、
計画の修正やさらには白紙になることがあります。
こういうとき、お世話になったからこそ、
早くこのことを説明したい。
で、早く説明しようとメールを書いたりすると、
書いているうちにずれてしまうことがあるんです。
その気持ちが。
はじまりは感謝。お礼の気持ち。
そして経過の報告。
なのですけれど、
経過の説明に力が入ってしまって、
「○○さんにはお世話になっているからこそ、ちゃんとしなきゃ!」
と動き始めた手が言い訳めいた説明になり、
はたから見ているともったいない事態に。
長くなって疲れてしまいますし。
そんなとき思わず、
「あのね、最初に言ってた言葉からはじめたら?」
と声をかけたくなるのです。
そうしたら当の本人は、
「え?何を言っていたっけ?」と。
これこれこうだから伝えなくちゃ、という動き始め。
だいたいは事実や感情じゃなくて、相手に対する気持ちの言葉。
好きなものや趣味の話をすることは意外と難しいものです。
相手にわかるように、かつ、自分の“好き”が暴走しないように。
世間一般に通じそうなすごさや専門用語の解説に終始してしまい、
どう好きかうまく伝えられないことがあるんですよね。
感情が入るとかえって。
似ています。
たとえば、行き違いの説明。
誰かと誰かのいざこざを止めたくなるとき。
本題の前の一言。
そちらの方が本題のように感じるときがあるのです。
事実関係ではなくて、相手との関係。