擦り傷を作ったときには~ラップ療法やってみました~

けっこうな擦り傷をしたときの体験談です。
湿潤療法、ラップ療法と呼ばれるものを試しました。
※「水道水でよく洗う」「消毒をしない」「乾かさない」
 を3原則とし、ガーゼを使わない療法です。細胞を培養するような考え方ですね。


とある冬の日、自転車で激しくころんでしまいました。
服がやや傷むほどの勢い。
膝を大きく二か所すりむきました。
それぞれの傷が絆創膏のガーゼ部分では足りないくらい大きい。

よ~く水で洗いましたが、埋まった小石はなんとかとれても、なにやら服の繊維が傷に残ります。
ピンセットや毛抜きでとろうとしましたが、やがてあきらめました。
取るの痛いし。
鉛筆の芯が埋まって生きている人のように、ジーパンの繊維が埋まった人として私は生きていこうと決意。

傷口の消毒はしませんでした。傷の回復が遅れるからです。
消毒はバイ菌だけではなく傷口の細胞も攻撃します。
自浄作用もあるからと、水でよく洗うだけにしました。

まず傷口を大きめのラップで覆いました。膝より一回り大きいくらいのサイズ。
さらにぐるりとラップで二周ほど巻いて傷口のラップを固定し、巻いたラップはテープで止めました。
その上からタイツやレギンスをはきます。これはラップの固定と傷隠しのため。
(腕ならヒートテックなどを着てすませたと思います)
私はタイツを履いたのですが、膝を曲げると布越しにラップがキラリッと光りました。
キラリッに気づいた周囲からその膝は何をしているのとツッコミが。
消毒とガーゼと包帯をしないとだめだとか色々言われましたが、治るまでラップを続けました。

さて傷。キレイに治りました。
傷痕は今はもうわかりません。
繊維もありません。
回復の流れが興味深かったのでご紹介。

1)水で丁寧に洗う。埋まった石や大きな汚れはとる。細かい繊維はあきらめる。
2)消毒はせず、そのまま傷口を覆う程度のラップを貼る。
3)さらにラップを巻く。
4)ぴったりめの服でラップを固定。
 ~血はとまっていますし、一応処置は終了。あとは毎日ラップ交換です~
5)かさぶたはできず、傷口はしっとりした日々。
6)数日後、傷口にかろうじて残っていた皮膚が完全にむけてしまう。ショック。
7)しかし回復を信じる。傷口は相変わらずしっとりした日々。
8)さらに数日後、せっかくの新しくできかけた皮膚がずるりとむける
  しかし、むけた皮膚は衣類の細かい繊維などを含んだものであることに気づく。
  ゴミのない、きれいな傷口となる。
)新しい皮膚がうす~くできる。まだ傷口はしっとり。
10)数日後、新しい皮膚がしっかりしてくる。
  しっとり感は湿気なのか汁気なのか不明だがラップを続ける。
11)傷口に透明感が残り、ほの赤い間はラップを続ける。
12)傷の気配は残るものの、パッと見てわからないくらいに回復したのでラップ卒業。

私は傷あとを残したくなかったため、
しつこくラップを続けて三週間ほどかかりました。
治ったばかりの傷あとに衣服が触れるとよくないかなと守りたかったのもあります。
でも傷自体は二週間もあれば周囲が驚くぐらいキレイに治りました。

キレイになった傷口に膜を張るように出来た皮膚が、
かさぶたを作ることなくしっかりとしていく過程をじっくりと見れて、
それがとても良かったです。
着々と傷が回復してゆく過程はなんだかとっても嬉しいのです。

【大事なこと】
順調な回復だったので自己流で済みましたが、化膿してきたり、傷口が痛むなど様子がおかしかったら病院へ。
体験したラップ療法の印象は、
「血は出ない」「痛くない」「汁は出る」「うすい膜のような皮膚が着々と育つ」
でした。
繊維のうまった皮膚がいつもうまく剥けてくれるのかは不明です。
でも似たような傷のときにはまた同じようにするつもりです。

追記:さいきん医療関係の方に尋ねたところ、私に起きたように傷口に埋まったものが皮膚が剥けるときに一緒に取れることはよくあると聞きました。
石や砂利などは化膿の原因になるので、ラップ療法の前にちゃんと取っておくようにともおっしゃっていました。


ラップはどうも…という方には、こういう↓のあります。
手の傷などはラップでは固定しにくいときには私もこちらを使っています。

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